濃厚な外資 転職 エージェント
もし企業が従業員を解雇し、その際の契約としてアウトプレースメントを採用するならば、最後までその契約をフォローしなければならない。
そのために企業はいくつかのアウトプレースメント会社を調査し、きちんと選択すべきなのである。
その際個人に対するサービス内容の検討とともに、個々人の行く末に対しても思いやりを持ち続ける必要がある。
そのアウトプレースメントを利用した場合、次の仕事に就くまでに、平均どのくらい時間がかかるものなのか。
さらに突っ込んで考えて、「彼」の場合どのくらい時間を必要とするのか。
このように細部にまで注意を払ってこそ、企業も、そして解一展された本人にとっても納得できる結果が得られるのである。
ということは、アウトプレースメント会社と契約し、プログラムを選択・購入したのなら、企業はそのプログラムが運用されている間に起きたトラブルにも責任を負うべきであるということも意味している。
解雇した人をアウトプレースメントの玄関先に置き去りにするような企業は、彼らの思いやりが見せかけだけのものに過ぎないことを公言しているようなものである。
次にアウトプレースメントを受ける側が陥る問題点について考えてみよう。
求職活動の現実とは、実は拒絶の連続なのである。
希望する仕事に巡り合え、雇用者から採用の言葉をもらい、それを本人が受諾するまでは、延々と不採用の通知を受け取ることになる。
そのために求職者はジョブマーケットに戦いを挑むことが徐々に恐ろしくなり、行動が消極的で慎重になってくる。
その結果彼らは、せっかく未来の雇用主と面接をするチャンスがあるにもかかわらず、履歴書や手紙を郵送することですませてしまうようになる。
論理的にはまったくばかげたことなのだが、面と向かって拒絶を言い渡されるより、手紙の返事がこないほうが心理的負担が軽くて済み、むしろありがたいと感じてしまうのである。
同じように彼らは、仕事を探す範囲を極端に狭めてしまったり、面接の途中で退席して帰ってきてしまったりと、いろいろな消極的行動をとる。
これらは、積極的なアプローチを中止することによって拒絶を先取りし、断られることの恐怖やその後の心理的な痛手を避けようとする、いわば救いようのない小細工なのである。
もしかすると、その人はすでに面接者にとても良い印象与えていて、最終選考に呼び戻され、採用の決定が下される可能性があったかもしれないではないか。
アウトプレースメントの責任は、このように自分で自分をダメにしてしまうことがないように彼らを導くことにある。
そしてカウンセラーの仕事とは、不採用の決定で彼らが落ち込まないよう注意を払いながら、一貫して彼らとつき合うことで、非生産的な行動を回避させ、的確な求職活動に早く戻れるように、彼らのモチベーションを高めることなのである。
一セールスマンとカウンセラーの兼務についてカウンセリングを取り巻く不幸な状況の一つは、セールスマンがカウンセラーを兼ねることである。
残念ながらアウトプレースメント業界には、この二つの仕事を一人にまかせさて、最後に、現在もっとも私が頭を悩ませている、数多くのアウトプレースメント会社のサービスについて述べよう。
それは多分に問題をはらむ、先にも述べた「ジュージューとステーキの焼ける音」だけを売り物にしているようなサービスについてである。
そこでは、カウンセリングを取り巻く不幸な状況が大きく影を落としているのだ。
アウトプレースメント会社の中には、セールス業務とカウンセリング業務を分離するために、パートタイムのカウンセラーを導入しているところもある。
しかし、これは兼務にるという習慣がある。
恐らくそのアウトプレースメント会社はカウンセラーをフルタイムで雇うだけの金がなく、空いている時間に企業を回らせてセールスをさせてしまおうという目論見があるからである。
私は、当初から一人の人間が二つの仕事を兼務することに反対してきた。
セールスとカウンセリングを兼務する人間がいた場合、所得や地位の向上に直結する業務に精力を注ぐのは当たり前である。
たとえば、どれだけセールスで顧客(失業者)を連れてきたかという、そのセールスの結果に結びついたインセンティブが重視されてボーナスが支払われるとなれば、彼はセールスに力を注ぎ、求職者支援のためのカウンセリングという本来の仕事がおろそかになってしまうのは避けられない。
したがって、カウンセラーがセールスマンも兼ねているようなアウトプレースメント会社のサービスは警戒したほうがよいだろう。
アウトプレースメント会社が、パートタイムのカウンセラーに仕事をさせている場合、当然忙しいときだけカウンセリング・スタッフを増員させることになる。
すると長くて一週間、ひどい場合は半日でにわかに養成されたカウンセラーが求職者の相手をすることになる。
アウトプレースメントの業務について、また求職者を支援する仕事の内容について、こんな短い時間で学べるわけはない。
もし、その程度で学べると考えているなら、それは最も不幸な誤解としかいいようがない。
自分の仕事はパートタイムであるという認識では、誰だってよいカウンセラーになる努力を続けようとはしないだろう。
このような理由から、チャレンジャー社にはパートタイムのカウンセラーはいない。
私は、カウンセラーが誠意を持って求職者の支援ができるようになるには、最低三カ月の実地訓練を積まなくてはならないというルールを課している。
また、一人前のカウンセラーとして働いている場合でも、つねに新しい状況に対応するためにシニアのカウンセラーに相談するべきだと指導している。
人が知識や技能を吸収するのに必要な時間は、それぞれ異なるだろう。
しかし、ずぶの素人が一週間でカウンセラーになることは不可能である。
私の考えがすべて正しいとは思わないが、人生最大の試練にさらされ助けを求めている人に対して、正しく誠意を持って対応するためには、パートタイムのカウンセラーでは明らかに役不足なのだ。
三「経営陣を知っている」という誘い文句「私どもはフォーチュン五○○社と関係を保って仕事をしています」これが、アメリカでアウトプレースメント会社がセールスを行うときの常套句である。
職探しにおいてもっとも魅力のあるフォーチュン五○○社のいろいろな職種と、あたかも深いつながりがあるかのような印象を与えて、契約を取ろうとするのだ。
その会社の過去から今日にいたるまでのクライアントを並べれば、たしかにフォーチュン五○○社を数え上げることができるかもしれない。
しかし、その関係は通常のビジネスにおける関係以上のものではない場合がほとんどなのである。
同じように、アウトプレースメントのセールスマンはしばしば、「私は有力な人とつながりがあります。
先方に電話をして、あなたがお望みのエグゼクティブと面接ができるように設定しましょう」などという誘い文句を使うことがある。
このような言葉は、求職者にとって魅力的に響き、彼に簡単に職につけるかのような錯覚を与えてしまう。
しかし、たいていの場合はうまくいかない。
求職活動には、あくまでも地道な努力が必要なのだ。
そんな安易な道はないと考えておいたほうがよいだろう。
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